リチウムイオンキャパシタ(LIC)は、正極に電気二重層キャパシタと同じ活性炭を、負極にリチウムイオン電池と同じ炭素を使用したハイブリッド構造と、プレドープ技術により、両者の長所を高い次元で両立した性能を実現しました。
金属リチウムから負極にリチウムイオンをプレドープすることにより負極の電位を下げて、高いセル電圧を可能としました。また同時に、正極は3V以上では、アニオンを、3V以下ではリチウムイオンを吸脱着させることにより更なる高容量化を達成しました。
ULTIMO®は、正極に電気二重層キャパシタと同様の活性炭、負極にリチウムイオン電池と同様の炭素材料を使用していますが、リチウムイオンをプレドープする独自設計により、高い出力密度とエネルギー密度を両立した次世代の蓄電デバイスです。
試験製品 | ULTIMO®角形2300F |
---|---|
試験条件 | 充電:CCCV 10A, 3.8V, 30min / 放電:CC 10~480A, 2.2V |
ULTIMO®は、電気二重層キャパシタよりも高いセル電圧で使用することが可能かつ、優れた高温耐久性を有しています。これは、プレドープにより負極電位を下げることで、正極電位が高くなることを抑えた設計にしているためであり、同時に負極の劣化も抑制されるため、充放電サイクルを繰り返しても高い耐久性を有しています。
試験製品 | ULTIMO®ラミネート形1100F |
---|---|
試験条件 | 充電:CC 100A, 3.8V / 放電:CC 100A, 2.2V / 休止無し |
試験製品 | ULTIMO®ラミネート形1100F |
---|---|
試験条件 | 印加電圧:3.8V / 雰囲気温度:70℃ |
リチウムイオン電池では、正極に金属酸化物を使用しており、異常時にセル温度が上昇すると正極の熱分解により酸素が放出されて、熱暴走反応が起きる可能性が有ります。一方、ULTIMO®は、正極に活性炭を使用していますので、異常時に短絡などによる発熱はありますが、熱暴走反応が起こることはなく、優れた安全性を有しています。
試験 | 条件 | 結果 | |
---|---|---|---|
発火 | 破裂 | ||
過充電 |
|
なし | なし |
過放電 |
|
なし | なし |
外部短絡 |
|
なし | なし |